東洋医学コラム
冷えの予防
女性の体(東洋医学では陰の質)は男性(東洋医学では陽の質)に比べて冷えやすい(冷えがたまりやすい)傾向があります。
体に入った冷えをほっておくと、頭痛や胃腸障害だけでなく、婦人病などの原因(東洋医学では寒気・寒邪)となることもあります。
日々の生活の中でできる簡単な予防法をご紹介します。
軽いジョギングや縄跳びなど、内蔵に振動を与える運動はゆっくり、少ない回数でも続けて行うことで血行だけでなく氣の流れをよくする効果があります。冷えの改善に効果的です。
汗をかくことは尿同様に体の老廃物を体外に出すため大変重要です。汗は経絡に沿って体外に排出されます。
人間は起きている間も眠っている間も季節を問わず汗をかいています。汗をかいて濡れたままの衣類を身につけていると一時的に体が冷えるだけでなく、体に冷えがたまっていく原因となります。
夏は汗をかいたら何度も着替えるのに、お風呂から出たあと何度も着替える方は少ないようです。
お風呂で温まった体は湯上り後5~10分程すると汗を出して体を冷やそうとします。この時、しっかり汗を拭くまたは着替えることで体の冷えを予防することができます。
着替えが面倒な方にはお風呂上りに体と衣類の間にタオルを一枚挟んでおき汗をしっかり吸収させることをお勧めします。
また、スポーツ後に着替える時は忘れずに頭皮の汗もできるだけ拭きとるよう心がけることで頭から入る冷えを防ぐことができます。帽子をかぶることも有効です。
「医食同源・薬食同源」のページをご参照下さい。
夏の食材の多くは体を冷やし、反対に冬の食材は体を温める効果のあるものが多くあります。 体に冷えをためやすいからといって、夏に体を冷やす旬の食材を一切とらず温める食材のみをとり続けても体のバランスを整えていくことはできません。
四季折々の旬の食材を取り入れながら、冷えやすい方は体を冷やす食材をとった後、多めに温める食材をとることを心がけましょう。
冬は外出時にしっかりと防寒対策をしていても、暖かな室内では意外と冷え対策を怠りがちです。寒さの厳しい季節、部屋の温度差には特に気をつけなければなりません。疾患をお持ちの方、ひどく疲れがたまっていると感じている方などは急激な温度の変化(急激な冷え)によって症状を悪化させてしまうことがあります。
暖かな部屋から暖房のない寒い部屋やお手洗いへ行く時、首にマフラーやタオルを巻いていくだけで冷えが体に入ることを防止することができます。
特に夜中にトイレに起きた時は必ず上着だけでなく首を冷やさないよう気を付けましょう。 外出から戻った時や足が冷えたと感じた時は足湯をすることで一時的ですが体全体を温める効果があります。
冷えを寄せ付けない根本的な方法は体の中から熱を作ることです。
医療気功療法を受けることによって気をもらうこともできますが、練功によって元気を増やし、健康状態を保つことができます。
気功教室で基本的な気功の動作を指導しています。動作を覚えて実践していただくことで一日中冷えの入りにくい体を維持することができるようになります。
2016.08.01